Adobe Illustrator用 バーコード作成プラグイン「Serial Barcode」
バーコードについて 〜GS1 DataBar 〜 Part.3 Expanded前回に引き続きGS1 Databar (旧称:RSS)についてご説明していきます。
前回はLimited 形式をご説明しました。
今回はExpanded についてご説明致します。
【 GS1 DataBar Expanded】
「GS1 DataBar Expanded(拡張型)について」
GS1 Databar Expanded(旧称RSS Expanded)は、標準商品コードのほかに重量やロット番号、有効期限などの補正情報もエンコードできるシンボルです。データはGS-128のようにアプリケーション識別子とセットにして連結でき、数字で最大77桁、英字で最大41文字までエンコードできます。標準シンボルで、定置式POSでも読取が可能です。
「GS1 DataBar Expandedの特性」
GS1Data Bar Expandedは可変長のシンボルで最大77文字までの数値、または41文字までの英数字を扱う事ができる、可変長の1次元シンボルです。最大で22個のデータキャラクタから構成されます。* 一般には74桁と表記されていますが、最も桁数が多くなる場合、77桁になることがあります。
→(01)GTIN + ((392x) 重量 or (393x))のAI 識別子の組 + 付加的な数値
「GS1 DataBar Expandedの構成」
Expanded型のデータ構成は、下記の構成の通りAIとデータ本体で構成されます。なお、Expanded型のチェックデジットは、バーコードシンボルが正しいかどうかを確認するためのチェックデジットとは異なっており、シンボルには含まれません。
データ構成はAI(アプリケーション識別子)、データ本体、チェックデジットとなります。
Expandedのシンボル構成は、
・エレメント数 235エレメント
・モジュール数 543モジュール (横幅)
・バーの高さの最小値 34モジュール (縦幅)
となっています。最初のデータキャラクタはチェックキャラクタと呼ばれるもので、エラーチェックのためのチェックサムとシンボル長を符号化しています。トリプレット構造で、2つのデータキャラクタがファインダパターンをはさむ形になっています。データ量に応じてトリプレットの数が最低2個から最大11個まで可変します。
また、Expanded形式では、ファインダパターンによってコードの位置を特定しており、クワイエットゾーンを必要としないため、その分、省スペースが可能となっています。
CODE128(UCC / EAN)のようにAI (アプリケーション識別子)を用いて復数種のデータの連結が可能であり、主な使用途としては、精肉や鮮魚等のパッケージや、クーポンへの活用が期待されています。
[トリプレットとは]
トリプレットとはファインダパターンとその左右に1つずつデータキャラクタを配置した3つ組構造のことを意味します。各GS1 DataBarコードでは以下のように構成されます。
・GS1 DataBar Omnidirectional は2つのトリプレットで構成されます。(ファインダパターン2つ、データキャラクタは4つ)
・GS1 DataBar Stacked、GS1 DataBar Stacked Omnidirectional は上段と下段がそれぞれ1つのトリプレットで構成されます。(ファインダパター1つ、データキャラクタは2つ)
・GS1 DataBar Limitedは1つトリプレットで構成されます。(ファインダパター1つ、データキャラクタは2つ)
・GS1 DataBar Expandedは最低2つトリプレット、最大で11個のトリプレットで構成されます。(ファインダパターは2~11個で可変、データキャラクタは22個まで)
・GS1 DataBar Stackedは1つの段に1個以上のトリプレットで構成されます。
次回はGS1 Databar Stackedをご紹介致します。