フリーエディター 並木 愛様
ご使用製品:Segment Tools , 縫い代ツール
ご用途:出版物向け型紙作成
成長できる環境を求めてフリーランスに
「iPMがあったからこそ実現できた」
◆並木さんは、杉野服飾大学を卒業後、出版社にてソーイング雑誌の編集を担当。洋服や小物(ポーチやバッグ)などの作り方順序のイラスト作成、付録の実物大型紙の作成などを手がけた後、約1年前に独立されました。
アナログな方法を変えたくて、iPMと出会う
私が勤めていた出版社では、とてもアナログな方法で型紙を作成していました。まずは手描きでいわゆる1/5製図を描き、それを実物大に作り直し(これも手描き作業)、それを外部の方にイラレでトレースしてもらい、ようやくデータになるという作業をしていました。
グレーディングも手描きだったので、全工程で約3週間かかっていました。それがとっても効率が悪いなと感じていて、なんとか自分で簡単にできないかと思っていたのですが、高額なCADなんてとても入れてもらえません。しかし、逆に出版社なのでイラレはすでに導入済みでした。そこでイラレでできる方法を探して、出会ったのがiPMでした。
3週間の作業が3日に短縮
それまではすべて手描きなうえ、外部の人にイラレでのトレースやグレーディングを依頼していたので、膨大な時間とコストが掛かりますし、締め切り間際の修正にもすぐに対応してもらえなかったり。
でもiPMがあれば最初からイラレを使って、自分一人で作り方の解説図から型紙作成、グレーディングまで全てできてしまいます。デジタルデータなら修正も簡単です。結果的に、3週間かかっていた作業がなんと約3日程度に短縮されました。
一人で全てできるからフリーにもなれて、今は外注として10型を1週間から10日ほどで仕上げています。
iPMで計測、ノッチ、縫い代付けも簡単&正確に
まず、SegmentToolsはパターンメーキングになくてはならないプラグインですね。洋服のパターンに多い曲線は、イラレの機能では測れないですから。正確に長さを測ることで、袖ぐりや衿ぐりなどの縫い合わせる線の長さをぴったり合わせられます。型紙で、縫い合わせる線が合っていることはとても大事です。
また、手間の掛かるノッチを一瞬で作成できるのも便利ですね。
あとは付属しているソフト(BPT-LT)のスラントツールも水平や垂直を出すのに必須ですし、レングスコメントツールはパッと長さを確認したりメモとしても使えて便利です。
縫い代ツールも愛用しています。私はいつもS〜LLの4サイズの型紙を作りますが、一度縫い代のコマンドを設定してしまえば全てのサイズに適用できるので、とても便利です。1サイズずつ付けるのはとても大変な作業なので。
また、縫い代はイラレのオフセット機能でも作れますが、正確な90度の角にしたり反転させたりという角の処理は、縫い代ツールだからこそできることです。正確な角は、洋服の仕上がりに関わってきます。
クオリティを求めたら、自ずとiPMに行き着く
他の業界でも同じかもしれませんが、特に出版業界は新しいやり方を取り入れるのに慎重な傾向があると感じます。
でも、私は新しいことを学んで、成長することに凄く意味を感じるんです。
新しいやり方や色んなものをどんどん試して、比べて、判断して、いいなって思ったら取り入れていきます。
過去に縛られて進歩しないのは嫌なんです。
そして、合理的で更にクオリティの高いものを目指した時、自ずとiPMに行き着きました。
使ってみて分かりましたが、ソーイング関係の方には、是非iPMを使って欲しいと思います。
フリーになって手に入れた新しい価値観と時間
iPMのお陰でフリーになり、価値観が変わりました。会社がすべてでないんだ!と気づいて視野も広がって、今まで見えてなかった様々なことが見えてきました。
私の中で、未来に対して安定や安心(=貯蓄)を得ることが、会社に勤める目的になっていました。そしてそのことに縛られていたことに気づきました。
どうなるかもわからない未来に対して縛られる必要はないんだなと思い、もっと自由で柔軟に生きたいし、どんどん新しい世界に挑戦していくことだって可能だなと考えるようになりました。
だから、やるべきことに投資したいと思うようになりました。
今では通勤の必要もなくなり、自分で時間をコントロールできるのは大きな価値ですね。
だって、時間はお金を出しても買えないじゃないですか!
従来のやり方に疑問を持ち、より良く変えていこうという強い向上心と情熱を持つ並木さん。フリーになったことで、更に充実している様子が伝わってきました。今後どんな進化をされていくのか、楽しみにしております!