Adobe Illustrator用 バーコード作成プラグイン「Serial Barcode」

~ ITF等の 2 of 5 コードについて ~ 今回はITFなどの2 of 5 コードついてご説明します。

【 2 of 5 】
2 of 5と呼ばれるコードにはいくつかの種類がありますが、それらは全て5本のバー (スペース)のうち2本が太バー (太スペース) という構成で一つのキャラクタ (数字)を表しています。どの種類のコードも構成は類似していますが、全く別のコードになります。以下は2 of 5コードの種類です。

【 2 of 5 INTERLEAVED (Interleaved Two of Five )
【 2 of 5 UPC CASECODE
一般に ITF と呼ばれるコードです。
ITFは後述で、UPC CASECODEは次回記事で解説します。

【 2 of 5 INDUSTRIAL (IDENTICON-INDUSTRIAL )
もともと工業用として使用されていましたが、
現在は物流用途で一部使用が認められる他はほとんど使用されていません。
5本のバーで1文字を表し、スペースに情報を持たせていないため、情報密度の低い構成になっています。

【 2 of 5 IATA (International Air Transport Assosiation)
【 2 of 5 CONPUTER IDENTIC
IATA (国際航空輸送協会)が航空貨物の管理用などで使用されています。
CONPUTER IDENTICはIATAと同じですが、可変長で低密度なコードです。

【 2 of 5 Matrix 】
オランダのニーフ社によって開発され、CODE11やCODE 2of5のバリエーションでもあります。
バー、スペースどちらにも情報を持たせているのが特徴です。

【 2 of 5 NEC / COOP 】
日本電機株式会社が開発したバーコードで、
生協が物流管理に使用していることから2 of 5 COOP 生協コードとも呼ばれます。

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【 INTERLEAVED (Interleaved Two of Five/インターリーブド )

「ITFの構成」
ITFコードとは5本のバーで1文字、5本のスペースで1文字を表すコードです。
構成は以下の図のように、バーで表したキャラクタの間にスペースで表したキャラクタを挟み込んだ形になっています。

(3852のコード例)

「ITFの特徴と使用途」
ITFは非常に情報密度が高いバーコードであるため,次のような特徴を持っています。

1:同じ桁数であれば,他のコードに比べ、バーコードの大きさを小さくできます。
2:従って同じサイズであれば、他のコードに比べ情報をより多く入れる事ができます。
3:同じサイズ、桁数ならば、バーコードのバー幅を大きくする事ができます。
バー幅が広がれば、バーコードリーダーが非常に読みやすくなり、長距離にも対応できます。

これらの特徴があるため、小さなスペースにより多くの情報を盛り込みたい場合に使用されます。特に、ダンボール箱に印刷される標準物流コードに多く使用されます。標準物流コードについては次章でご説明致します。

「ITFの問題点」

ITFはメリットの多いバーコードですがその構成上、「桁落ち」という現象が発生しやすいという問題があります。例としては下図のような現象です。

対策方法:
ITFを使用する場合、「桁落ち」を防ぐため、ある決まった桁数以外読まなくする「桁指定」をバーコードリーダー側で設定することで、対策可能です。

「チェックデジットに関して」
・ITFコードにはチェックデジットは付加しなくても問題ありません。
もし、付加したい場合はモジュラス10/ウェイト2、モジュラス10/ウェイト3、モジュラス11など複数の計算式を使用可能ですが、一般的にはモジュラス10/ウェイト3を使用します。また、ITFコードは必ず偶数桁にする必要があるため、チェックデジットを付加して奇数桁になった場合は、先頭に「0」を付加する必要があります。

「2 of 5 INTERLEAVEDと標準物流コードに関して」
INTERLEAVEDとはコード名となり、一般に物流用のITFは
ITF-14(又はITF16)のベアラバーの付いたケースコードを指します。
ITF-14に関しては次回記事で説明しますが、
SerialBarcodeではINTERLEAVEDにベアラバーを付属することはできません。
ベアラバーの付いたITFは、(UPC CaseCode)での作成になります。

次回は引き続き標準物流コードに関してご説明致します。