Adobe Illustrator用 バーコード作成プラグイン「Serial Barcode」

~ GS1 databar (旧称:RSS) ~ Part.5

前回に引き続きGS1 Databar (旧称:RSS)についてご説明していきます。
前回はStacked 形式をご説明しました。
今回はその他のGS1DataBarと、GS1DataBarの現状と今後についてご説明致します。

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第8_5回は1~4でご紹介したバーコード以外のGS1 Databarと
GS1 Databarの現状と今後のご説明です。

【 その他のGS1 DataBar 

「GS1 DataBar 合成シンボルについて」
合成シンボル(Composite Symblogy)は、GS1小物商品について大量の情報表示が必要な場合に役立つ多段式のシンボルです。医薬品等では標準で使用される事になっています。このシンボルは2層構造になっており、下段はGS1 DataBar、GS-128(EAN-128)、JAN/EAN/UPCのいずれかの一次元シンボルを上下に合成するため、「合成シンボル」と呼ばれています。合成シンボルには、CC-A(56桁)、CC-B(338桁)、CC-C(2361桁)の3種類があります。なお、CCとはComposite Component(合成の構成要素)の略称です。
なお、Serial Barcodeでは現在、合成シンボルは作成できません。

【 GS1 DataBarの現状と今後 】
「2010年の標準化に向けて」
GS1 データバーは、GS1の標準バーコードシンボルのなかで、最も新しい一次元シンボルとなります。GS1 DataBarが標準化されることで、流通の現場では商品明細データをバーコードで管理できるようになることから、在庫、販売管理での使用できる可能性が広がって行くと考えられています。もっとも、直ちに普及する訳ではなく、POSで利用されていたGTIN-12及びGTIN-13をGS1DataBar(GS1 DataBar OmnidirectionalもしくはGS1 DataBar Stacked Omnidirectional)で置き換えて行く事から普及に勤める予定でした。 流通システム分野の国際的な標準化機関であるGS1 では、一般消費財分野において従来のJANシンボ ルに加えて、定置式のPOSシステムでも読取が可能な4種類のGS1データバーを、2010年1月から以下の通り利用可能としていくことで合意しました。
1:2010年から利用可能となるのは、合意された企業間における限定的な利用です。
2:2010年から2014年までの間、各国は読取機器やアプリケーション等の対応状況を踏まえ、それぞれ段階的に導入を進めることになります。
3:2014年の段階では、少なくとも、商品識別コード(GTIN)をソースマーキングしたGS1データバ ーが、何処でも(オープンに)読める体制が整えられることが求められています。
しかし、読取機器やアプリケーション等の対応が追いつかない現状を踏まえ、2010年から2014年の間に、各国が、段階的に導入目標を定めることになりました。2010年に開始されるのは、GS1データバーの利用に合意した企業間での限定的な利用であり、GS1データバーだけでシンボル表示された商品がオープンに流通することはありません。小さなスペースへのマーキングが可能という利点から、一部のシンボルは既に2001年からヘルスケアの分野で標準となっており、日本では2008年頃から医療用医薬品、医療材料等へ使用されております。

2014年から国際的には、「誰でも、GS1データバーを使ってGTINや追加属性情報を表示して、どこへ出荷しても良い」という状態になる予定になっております。

「日本での現状と導入に際して」
GS1データバーを広く利用していくには、まず小売業などの利用者側におけるPOSシステム関連機器の対応が必要です。2010年現在、日本国内の小売業、卸売業におけるGS1データバーへの対応は現在進行中の状況です。
日本国内の企業は、特にメーカー側の場合は取引先のGS1 Data Bar 読取対応状況を確認することが欠かせません。また、同時にGS1が発表する利用標準に従って、シンボルを表示することが必要です。
各企業では、どこでもGS1データバーを読取り、少なくともGTINの処理ができるよう、読み取り機器やアプリケーションを整えることが求められています。GS1 DataBar Expandedではロット番号などの可変情報も取り扱うため、可変情報の高速印刷が必要となります。

また、GS1 DataBarはJANシンボルやUPCシンボルに置き換わることではなく、GS1 DataBarが標準になった後も引き続き使用する事ができます。JANシンボルで表示してきた商品コード以外の情報が不要である場合は、シンボルをGS1 DataBarに切り替える必要はありません。

次回はAI2D-CodeLTで作成可能なQRコード(2次元コード) についてご紹介致します。